保存刀剣 備州長船祐定 永正十一年八月日 乱れ映り鮮やかに立ち丁子華やかに乱れ金筋頻りに掛る傑作 ベスト ニ尺二分

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日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣 永正11年 509年前 本阿弥光遜鞘書 乱れ映り鮮やかに立ち丁子華やかに乱れ金筋頻りに掛る傑作 刀 銘 備州長船祐定
永正十一年八月日 法量 説明 長さ
反り
元幅
先幅
元重
鎬厚
先重
鋒長
茎長
重量 61.1cm
2.4cm
3.0cm
1.8cm
0.70cm
0.80cm
0.45cm
3.0cm
15.4cm
560g 鎬造、庵棟、身幅広く、反り深く、中鋒やや延びる。鍛は、板目肌つみ、杢目肌交じり、地沸微塵に厚くつき、乱れ映り鮮やかに立つ。刃紋は、腰の開いた互の目に、丁子刃・重花風の丁子・蛙子調の丁子・蟹の爪風の刃など複雑に交え、湯走り・飛び焼き頻りに掛り、足・葉頻りに入り、匂出来、小沸付き、金筋・沸筋・砂流し頻りに掛かり、匂口明るく冴える。帽子は、焼き深く、直ぐに小丸。彫物は、表裏に棒樋を丸止、添樋を彫る。茎は、生ぶ、先栗尻、鑢目勝手下り、目釘孔二。ハバキは、金着一重。
南北朝末期の明徳二年(1391年)に祐定銘の最初の作刀が見られ、その後末備前と呼ばれる室町後期の長船鍛冶の中で最も繁栄した一家で、彦兵衛尉、与三左衛門尉、源兵衛尉などが上手である。永正十一年頃は、与三左衛門尉が活躍している。この刀は、身幅広く、先幅細く、反りの深い片手打ちの優美な姿で、板目肌つみ、杢目肌交じり、地沸微塵に厚く付き、乱れ映りが鮮やかに立ち、腰の開いた互の目を基調に、丁子刃・重花風の丁子・蛙子調の丁子・蟹の爪風の刃など複雑に交え、湯走り・飛び焼き頻りに掛り、焼き幅大きく華やかに乱れ、足・葉頻りに入り、小沸付き、金筋・砂流し頻りに掛かるなど刃中よく働き、匂口明るく冴える傑作である。付帯するハバキの形状の通り元は儀仗用の太刀拵が付いていたが、現在は離れてしまっている。

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